リゾナント ブルー

約1年振りに、「そこそこ聴ける」シングルがリリースされました。

良い意味での胡散臭さ、絶妙なダサさを持つこの曲。
笑顔YESヌード」以来の、挑戦的な曲と言ってもいいでしょう。
アレンジャーは、毎度お馴染み鈴木Daichi秀行氏。
前作の「みかん」ではしょーもないピコピコロックアレンジをしでかしてましたが、
この曲に関して言えば、良い意味でDaichi先生の持ち味が出ています。
間奏には正直驚きましたね。こんなこともできるんだ、と。
まず一番最初に目がつくのは、パーカッションのアレンジ。
割と硬めのロール、軽く乾いたスネアの音。クラップも相俟って、軽さが強調されています。
しかし、ベースに関して言えば非常に平坦で抑揚がありません。
拘りの感じられる曲ではあるのですが、詰めが甘く非常に惜しい。

c/wの方は・・・いつものダメなつんく&ダイチ先生でした。
タイトル曲に努力が感じられた分、c/wの手抜きにはガッカリです。

涙の色(RadioRip)

涙の色(初回生産限定盤)(DVD付)

涙の色(初回生産限定盤)(DVD付)

涙の色」、ラジオで流れたみたいだから早速ごにょってry


び、微妙・・・
アルバムの8、9曲目に入ってそうな雰囲気。
ギターとちょこっと入る管楽器のみ生で、あとはベース含めて全部打ち込みかな?
シンセを多用、間奏ではエレキのソロを入れるなど、
ラテン風アレンジに拘らず、ハローらしく聴きやすいポップス風味に仕上げてある。
アレンジャーは藤澤慶昌さん、あまりハロー関連には馴染みのなさそうな方。
メロディの方は、散々使い古されたいつものつんく歌謡。
舞美も初期は酷い歌唱だったのに、だいぶ聴けるレベルになったなぁ。
個性の強い声質だから、上手いと言われることはまずないだろうけどw

「色っぽいじれったい」みたいなのが好きな人だったら、気に入るんじゃないかな?
少なくともラララなんちゃらよりは全然マシ。

加爾基 精液 栗ノ花

加爾基 精液 栗ノ花 (CCCD)

加爾基 精液 栗ノ花 (CCCD)

まず最初に、このアルバムは「最近、東京事変椎名林檎にハマりました!」という人にはお奨めできません。
勝訴ストリップ」や「無罪モラトリアム」、ましてや東京事変の作品とは全く違う仕上がり。
深くて重い音の中にある日本らしさ、初聴では不気味さや恐怖を感じることもあるかもしれません。
自分も1周目ではよく理解できませんでしたが、何度も聴いていく内にクセになってきました。
最初の「宗教」で引き込まれ、「葬列」が終わる頃には既に洗脳?されているでしょう。
曲ひとつひとつのクオリティも高いのですが、それ以上に「一連の作品」として評価したいです。
11曲全てが、このアルバムの世界観を見事に表現している。非常に完成度の高い作品。
唯一不満を挙げるとすれば、CCCDであり音質があまり優れていないところくらいでしょうか。
勝訴〜や無罪〜なども非常に優れた作品ですが、自分はこの「加爾基 精液 栗ノ花」が一番好きです。


2曲目の「ドッペルゲンガー」の乱れ飛ぶようなベースが、未だに耳から離れません。

1st GOODSAL

今のハローじゃ考えられないレベル、久々に捨て曲ほぼ無しの良盤です。
本気さえ出せば、まだこういうの作れるんだなぁ。
イマイチ目的の分からない(ハロプロエッグの売り出しか?)、このユニットに力を入れる意味は分からないけど。
℃-uteとかにも、これくらいレベルの高い曲をお裾分けしてやればいいのに。
とりあえず、シングル曲を除いて軽く全曲レビュー。


「抱きしめて・・・涙」
松井寛アレンジに未だハズレ無し。今回もやってくれました。
笑顔YESヌード」「鳴り始めた恋のBELL」の系統を踏襲する、ファンキーな良曲。
ラストサビの英語歌詞が思いっきりカタカナ発音なのが惜しい気もしますが、それを除いてはほぼ完璧です。


「お先にすんずれい」
前曲とはガラっと雰囲気が変わって、いろんな意味で今のハローらしい曲。
ですが、山崎先生のアレンジにしてはかなり良い感じ。
サビのギターソロは割と好きかも。とりあえず山崎先生はギタリストに専念して下さい


「青春のカスタード」
うおおおお素直にカッコ良い。流石俊介さん、といったアレンジ。
イントロからガツーンとやられました。思いっきりJBを意識してるっぽいです。
真船勝博氏のベースも非常に自分好み。ジャズ出身ベーシストの音って、なんとなく惹かれるものがある。
今のところ、今年発表のハロー作品ではダントツのNo.1です。1曲目の「抱きしめて・・・涙」も捨て難いけど。


「心の谷間」
エッグの2人がメインボーカルらしいので、どんな曲になるのか若干不安でしたが、
手堅くミディアムテンポの無難な曲に仕上がってます。
平田さんといえばシンセ中心のポップナンバーという印象が強いので、意外でした。


「地球と月 彼と私」
まこと氏久々?の作詞・・・なんだけど、サビ終わりの「gravity」ってなんなのw
曲はブラスを前面に出してて無難な出来ですが、石川さんの力入りすぎたボーカルが妙にミスマッチ。
最後らへんのフェイクも微妙すぎます。良い意味で。


「カラゲンキ」
このアルバムで、唯一ハズレ曲を挙げるとすればこの曲になりそう。
ハローのラテン風ナンバーは碌に当たった試しがない。どれも中途半端。
もっとも、最近のハロー曲の中では比較的マシな方ですが・・・あまりにも他ユニットの曲が酷ry


「恋占い通りにはならないわ」
やっぱり、田中直アレンジは綺麗な音源で聴くと面白い。
ラジオ音源を聴いたときとは、また印象が違いました。
細かい仕掛けの多いトラックに、初期ベリーズを彷彿させる不慣れなボーカルが乗っていて面白いです。


「キスしよう」
マイナー調のメロディーに、エレピサウンドを乗せる。GAMっぽいけど、なかなか渋い仕上がり。
というか、紺野さん歌上手くなった?娘。時代の歌唱力があまりにも酷かっただけかもしれないけどry
2人のイメージを考えると、意外なところを突かれました。別の人が歌ったらもっと良くなりそうw

The Sun Don't Lie

ザ・キング・イズ・ゴーン

ザ・キング・イズ・ゴーン

Miles DavisDavid Sanbornなど多くの一流ミュージシャンとも共演し、
ベーシストとしてだけではなくプロデューサーとしても天才ぶりを発揮したMarcus Miller、1993年発表の作品。
彼はこの作品以前にも幾つかリーダーアルバムをリリースしていましたが、
「マーカスのベースが聴きたい!」というファンの要望に答えることができたのはこの作品が最初なのではないでしょうか?
「ザ キング イズ ゴーン」という邦題の通り、マイルスへのトリビュート作品でもあり、
3曲目の「Rampage」では一部のみ生前のマイルスが演奏した音源を使用しています。
勿論、後にこの作品より洗練された完成度の高いアルバムも多く世に出していますが、
聴いたときの衝撃やエネルギッシュさは間違いなく「The Sun Don't Lie」が一番でしょう。
数多くの名盤がリリースされた中、この作品をマーカスの最高傑作だと確信するファンが多いのも頷ける内容です。